高齢者専用賃貸住宅

高齢者専用賃貸住宅に対しての認識

高齢者専用賃貸住宅をご存知ですか?

不動産会社で何年も働き、宅地建物取引主任者である私が、高齢者専用賃貸住宅の存在を知らなかった事をまず恥じ入り、その分勉強しました。

 

今や日本は世界一の長寿国であり、そのうち高齢者が全体の3割を占めるという高齢化社会で、高齢者専用賃貸が無いという方がおかしいですよね。

 

しかし不思議なのは、年に何回も研修を受け毎回のように「差別を無くす」問題が取り上げられているのに、高齢者専用賃貸住宅の事は全く触れていないし、情報も回ってこなかった事です。

 

私自身、高齢といっても60歳位のご夫婦の方の入居を家主からあからさまに断られた事もあるし、ちゃんとした所へお勤めの50代の一人暮らしの女性のマンション購入の住宅ローンが通らなくて、内心怒りを覚えた事もあります。

 

そんな時、この高齢者専用賃貸住宅の事をもっと把握していたらと思うと忸怩たる思いで一杯です。

 

高齢者専用賃貸住宅住宅というのは、高齢者の入居を拒まない「高齢者円滑入居賃貸住宅」のうち、専ら高齢者を賃借人とする賃貸住宅であり、60歳以上というのが入居の要件であり、登録されている適合高齢者専用賃貸の情報を都道府県・市町村のHPや窓口ででも閲覧出来る事は認識しましたが、さらに具体的な内容勉強していきます。

高齢者専用賃貸住宅と介護付有料老人ホームとの違い

高齢者専用賃貸住宅介護有料老人ホームとの違いについて述べて行きたいと思います。

 

高齢者専用賃貸住宅は個人の住居であり、個人の専用空間ではプライバシーが守られ、ごく普通の家庭のように友人や知人を招く事も出来ます。

もちろん、特別養護老人ホームでも居室空間はありますが、入居時審査で、ご夫婦であっても心身の状態の違いによって一緒に入居出来ない場合もあります。

 

高齢者専用賃貸住宅では、介護度に違いがあってもご夫婦一緒に入居する事が出来、一定の基準を満たした高齢者専用賃貸は、介護保険法で規定されている特別施設入居者生活介護の対象となり、賃貸住宅運営者は入居者に介護保険サービスを提供する事が出来るので、今は元気でも将来が少し心配だと思われる方にも、「安心」という保険に入っているような、賃貸住宅です。

 

健康的で、充実したシニアライフを楽しみたい方や、御年を召しても夫婦揃って元気で、だけど普通の賃貸住宅には無いような、お年寄りが億劫になる用事やサービスは受ける事が出来るのが高齢者専用賃貸とも言えます。

 

また、基本にあるのが賃貸住宅なので賃貸住宅運営者が変わっても、ご本人が希望すれば入居し続ける事が出来る事や、特別養護老人ホームと比べて入居時の費用が安い事も、高齢者専用賃貸の特徴です。

高齢者専用賃貸住宅の各種サービスとは

今回は、高齢者専用賃貸住宅のサービスについてご紹介します。

高齢者専用賃貸住宅と一口に言っても、普通の賃貸住宅がそうであるように、料金や家賃にもさまざまな格差がありますが、ここでは総合的に見て、やや上かというランクのサービスとお考え下さい。

 

管理人がいる賃貸住宅は一般でも多いですが、高齢者専用賃貸では、この管理人さんが大活躍。

ざっと挙げてみると、来客の取次ぎ、悪質な販売業者の排除、スペアキー預かり、介護タクシーを含むタクシー会社への取次ぎや手配、クリーニングの取次ぎ、レンタル・リースの取次ぎ、理容店・美容室の紹介や部屋へ派遣の紹介、ラウンジでの食事の一週間の献立の内容の提示など等で、ホテルのフロントも顔負けの奮闘振りです。

 

また、個人が選んで別途費用を支払って受けられるオプションサービスの中から特徴的なのを抜粋すると、自由に楽しむ食事サービスはもちろんありますが体調不良時にはお粥などにしてアレンジしてくれるメニューもあり、他には買い物、部屋の掃除、洗濯やリネンの交換、病院への付き添い、役所関係の手続きの書類の取り寄せから手続きの代行など等、お金さえあれば至れり尽くせりで、日々その役目をしている私等は、思わず憧れてしまい、そんな自分を戒めました。

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